色覚ラボ

Achromatopsia · Rod monochromacy

杆体1色覚(全色盲)

錐体がほとんど働かず、明るさの差だけで世界を見ています。視力低下・強いまぶしさ・眼振を伴います。

働く細胞
杆体のみ
遺伝
常染色体劣性
有病率
約3万人に1人
伴う症状
ロービジョン・まぶしさ・眼振

仕組み

杆体1色覚は3種類の錐体がどれもきちんと働かず、暗い場所で使う杆体に主に頼っている状態です。CNGA3・CNGB3 遺伝子の変異が最も多く、GNAT2・PDE6C・PDE6H・ATF6 なども原因になります。

杆体は明るい光の下では飽和してしまうため、昼間の日差しの中ではひどくまぶしく、錐体が集まる中心窩をうまく使えないため視力が大きく低下します(多くは0.1前後)。

両親それぞれから変異を1つずつ受け継いだときに発症する、常染色体劣性遺伝です。

どう見えるか

色をほとんど区別できず、明るさ(明暗)だけで物を見ています。同じ明るさの赤と緑は、まったく同じ灰色に見えます。

下の表は、色を消して輝度だけを残した近似です。実際には杆体の波長感度が異なるため、緑や青が相対的に明るく、赤が暗く感じられます。

同じ色を正常色覚とこのタイプで見た様子
色正常色覚杆体1色覚(全色盲)
赤#D7263D#707070
オレンジ#F28C28#A5A5A5
黄#F2CD37#D0D0D0
緑#2E9E44#8A8A8A
青緑#1A9E9A#8E8E8E
青#2F6BD8#707070
紫#7E3FB2#5E5E5E
ピンク#E86FA6#989898
茶#8B5A2B#656565
灰色#8C8C8C#8C8C8C

シミュレーション:色を消して輝度(Rec.709)だけを残した近似です。実際の見え方は照明や個人によって異なる場合があります。

どのくらい多いか

世界で約3万人に1人と推定されています(MedlinePlus Genetics)。

太平洋のピンゲラップ環礁のように、住民の数パーセントが杆体1色覚という地域も知られており、過去に人口が激減した出来事(創始者効果)で説明されています。

混同しやすい色

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